6 段目:時刻を知らせたい
鐘を鳴らす役目を授けますわ。時の移ろいを告げるのは、古くから由緒あるお役目ですのよ。
お嬢様のお茶の時刻でしたら、私が毎日お知らせしておりますが。
あなたの時報は小言つきですもの。あの子たちには、もっと愛らしく告げさせますわよ。
叶えたいこと
この章で叶えるのは「正時になったら、時刻を知らせる」ですわ。足す辞書は今回も 1 枚。確かめるときは、SSP の時計を進めて、正時を呼び寄せますのよ。
- この章で足すファイル:
ghost/master/dic/06-hour.pasta - この章で使いはじめる道具: SSP の開発者用機能と、開発用パレットの「現在時刻の仮想的変更」
- 叶うこと: 正時(毎時 0 分 0 秒)になると、女の子と男の子が時刻を知らせる
新しく覚える表現
時報のシーン
正時になると、pasta は時報のシーンを呼びますの。*時報12 のように時刻を付けた名前は、その時刻だけのシーンになりますわ。
*時報12
女の子:@笑顔 お昼だよ!お腹すいた~。
男の子:@笑顔 もうお昼か、ご飯にしよう。
- 正時(毎時 0 分 0 秒)になると、pasta は時報のシーンを呼ぶ
*時報12— 12 時(正午)だけの時報のシーンである- 時刻は、
時報の後ろに半角 2 桁で付ける。24 時間制で、00〜23のどれかになる
お嬢様、24 の時刻すべてにシーンを書くのでございますか。
ご安心なさいまし。その時刻のシーンが無いときは、*時報その他 が呼ばれますの。書いていない時刻は、すべてここが引き受けますわ。
*時報その他— その時刻のシーンが無いときに呼ばれる、時報のシーンである- この章の辞書では、12 時に
*時報12が、ほかの時刻に*時報その他が呼ばれる - この章の辞書には、
*時報その他が同じ名前で 3 つある。4 段目で覚えたとおり、呼ばれるたびにどれか 1 つが選ばれる
時刻を台詞に入れる
では、いまが何時なのかを、どうやって台詞に入れましょうかしら。そこで使うのが $時12 ですの。時報のシーンでは、ここに「午後3時」のような時刻が入っていますわ。
*時報その他
女の子:@通常 $時12 になったよ。
男の子:@通常 もうそんな時間か。
$で始まる名前は変数である。台詞の中に書くと、その場所に変数の値が入る$時12— 12 時間制の時刻が入る変数である。日時が入る変数を、日時変数と呼ぶ- 時報のシーンでは、日時変数に値が自動で入っている
12は全角数字で書く- 変数の後ろには空白を置いて、続く台詞と区切る。この空白は吹き出しには出ない
- 上の女の子の台詞は、午後 3 時の時報なら「午後3時になったよ。」になる
| 時刻 | $時12 の値 |
|---|---|
| 0 時 | 深夜0時 |
| 1〜11 時 | 午前1時〜午前11時 |
| 12 時 | 正午 |
| 13〜23 時 | 午後1時〜午後11時 |
辞書ファイルを足す
ghost/master/dic/06-hour.pasta を作り、次の内容を UTF-8 で保存する。
# 6 段目:時刻を知らせたい
# 正時になると、pasta は時報のシーンを呼ぶ。*時報12 のように時刻(半角 2 桁)を付けた名前は、その時刻だけのシーンになる。
# その時刻のシーンが無いときは *時報その他 が呼ばれる。
# 時報のシーンでは、$時12 に「午後3時」のような時刻が入っている。変数の後ろには空白を置いて区切る。
# 正午だけの時報
*時報12
女の子:@笑顔 お昼だよ!お腹すいた~。
男の子:@笑顔 もうお昼か、ご飯にしよう。
# ほかの時刻の時報(3 通りから 1 つが選ばれる)
*時報その他
女の子:@通常 $時12 になったよ。
男の子:@通常 もうそんな時間か。
*時報その他
女の子:@キラキラ $時12 をお知らせします!
男の子:@困惑 え、誰に向けて?
*時報その他
男の子:@通常 いま $時12 だって。
女の子:@眠い ……もうちょっとだけ寝かせて。
- 1〜5 段目のファイルは書き換えない。新しいファイルを
dic/に足すだけで、この段になる - 台詞の頭の
@笑顔・@通常・@キラキラ・@困惑・@眠いは、3 段目で付けた表情名である
起動して確かめる
ただ、時報は正時にしか鳴りませんの。本物の時計が正時を指すまで待っていたら、日が暮れてしまいますわ。
では、お嬢様は時計の前で 1 時間お待ちになるのでございますか。
フンッ、待つのは 30 秒で十分ですわ。SSP の時計を、正時の少し手前まで進めてしまえばよろしいのよ。
開発者用機能を有効にする
時計を進めるために、道具箱をひとつ開けておきますわ。SSP の開発者用機能ですの。ゴーストを作る人のための機能で、この先の段の確かめにも使いますのよ。
- ゴーストを右クリックし、メニューの「設定」から「本体設定」を開く。
- 本体設定の「一般」で、「開発者用機能を有効にする」を ON にする。
- 開発者用機能は、ゴーストを作る人のための SSP の機能である。有効にすると、開発用パレットを開けるようになる
- 開発用パレットは、自分のゴーストを選んで
Ctrl+Shift+Dを押すと開く。右クリックメニューの「機能」から「開発用パレット」を選んでも開く - 初めて ON にするときにダイアログが出たら、先へ進める
- この章では、次の節で開発用パレットの「現在時刻の仮想的変更」を使う
- この設定は、7 段目 でイベントを起こすときと、13 段目 で
.narを作るときにも使う - 手順の正本は、SSP ヘルプの 開発者向けヘルプ である
時計を正時の手前に進める
開発用パレットの「現在時刻の仮想的変更」で、SSP の時計だけを正時の 30 秒前に合わせますの。あとは少し待てば、仮想の正時に時報が鳴りますわ。
- SSP を終了し、もう一度起動する。
- 自分のゴーストが出ていなければ、メニューから切り替える。
- 自分のゴーストを選んで
Ctrl+Shift+Dを押し、開発用パレットを開く。 - 開発用パレットの「現在時刻の仮想的変更」を押す。
- 開いたダイアログの時刻の欄に今の時刻の 59 分 30 秒を入れて、Apply を押す(今が 10 時 21 分なら
10 : 59 : 30)。 - 30 秒ほど待つ。
- 確かめ終えたら、ダイアログの Reset を押す。
- 成功の目印(12 時): 女の子の吹き出しに「お昼だよ!お腹すいた~。」と出て、続いて男の子の吹き出しに「もうお昼か、ご飯にしよう。」と出る(
*時報12) - 成功の目印(12 時以外): 次の 3 つの掛け合いのどれか 1 つが出る(
*時報その他)。時刻の所は、仮想の正時の時刻になる。下の 3 つは、15 時($時12の値は午後3時)の例である- 女の子「午後3時になったよ。」、男の子「もうそんな時間か。」
- 女の子「午後3時をお知らせします!」、男の子「え、誰に向けて?」
- 男の子「いま 午後3時だって。」、女の子「……もうちょっとだけ寝かせて。」

- 「現在時刻の仮想的変更」は、SSP の時刻を仮想的に変える機能である。pasta は、この仮想の時刻で正時を判定する。日時変数にも、仮想の時刻が入る
- 時報は、仮想の正時になってから数秒後に出る
- 時刻の欄は、クリックして全部選んでから打つ
- 12 時の目印を見るときは、手順 5 で
11 : 59 : 30を入れる。Apply の後に別の時の 59 分 30 秒を入れ直しても、余分な時報は出ない。時報は、入れ直した時刻の次の正時に 1 回出る - Reset を押すと、SSP の時刻は OS の時計に戻る。時報は、たいていは次の実際の正時まで出ない(実際の正時から 1 分ほどのうちに Reset すると、その正時の時報が 1 回出ることがある)。日時変数も、実際の時刻に戻る
- Apply や Reset を押した直後に、表示中の吹き出しの文字が消えることがある。辞書の誤りではない
- 時刻を変えなくても、時報は実際の正時(毎時 0 分 0 秒)に出る
- 時報は、おしゃべりの途中には出ない。途中だったときは、おしゃべりが終わってから出る
- 開発用パレットの操作の正本は、SSP ヘルプの 開発用パレット である
もっと詳しく
おほほほ! 時を告げるお役目、あの子たちは見事に果たしましたわ!
お嬢様、時計はお戻しになりましたか。お茶の時刻がずれてしまいますので。
……もう Reset しましたわ。次は、あの子たちに挨拶の作法を仕込みますわ。