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ゴーストの最小一式を置く

クローディア(素)

骨組みを組み上げる番ですわ。あなたのゴーストが住まう器を、これからこしらえますのよ。

アンソニー(素)

お嬢様、器だけでは、まだ口はきけないのでは。

クローディア(したり顔)

ええ、それでよろしいの。器をすっかり整えるところまでが、この章の仕上がりですわ。


ゴーストのフォルダ構成

クローディア(素)

ゴーストは、決まった形のフォルダに住んでいますの。会話を司る「中身」と、画面に映る「見た目」が、別々の部屋に分かれていますわ。

my-ghost/
├── install.txt                       インストール情報
├── ghost/
│   └── master/
│       ├── descript.txt              ゴーストの定義
│       ├── pasta.toml                pasta の動作設定
│       ├── pasta.dll                 SHIORI の本体
│       ├── THIRD_PARTY_LICENSES.txt  pasta.dll のライセンス表示
│       └── dic/                      辞書を置く場所(まだ空)
└── shell/
    └── master/                       見た目(シェル)の一式
        ├── descript.txt              シェルの定義
        ├── surfaces.txt              サーフェス番号と画像の対応
        └── surface0.png …            立ち絵の画像
置くもの役割用意のしかた
install.txtこのフォルダがゴーストであることと、インストール先を示すこの章で書く
ghost/master/descript.txtゴーストの定義この章で書く
ghost/master/pasta.tomlpasta の動作設定この章で書く
ghost/master/pasta.dllSHIORI の本体hello-pasta から写す
ghost/master/THIRD_PARTY_LICENSES.txtpasta.dll が含むソフトウェアのライセンス表示hello-pasta から写す
shell/master/画面に表示される見た目の一式hello-pasta からフォルダごと写す
  • 上の表の 6 つが、1 段目に入る前に置く最小一式である
  • my-ghost は例の名前である。フォルダの名前は、次の節で自分で決める
  • ghost/master/ — 会話と振る舞いを司る「中身」を置く
  • shell/master/ — 画面に表示される「見た目」を置く
  • ghost/master/dic/ — 辞書(.pasta ファイル)を置く場所。この章ではフォルダだけを作り、中は空のままにする
  • マスター(master) — ゴーストの標準的な中身・見た目を置く既定のフォルダ名。このガイドでは master の 1 つだけを扱う
  • シェル — ゴーストの見た目(画像一式)のこと。会話の中身(辞書)とは分かれて管理される
アンソニー(素)

お嬢様、dic/ が空のままでございますが。

クローディア(にっこり)

それでよろしいのよ。辞書は、次の章から 1 枚ずつ足していきますわ。

名前を決める

クローディア(考え中)

さて、最初のお仕事は名付けですわ。あなたのゴーストに、あなただけの名前をお付けなさいまし。

アンソニー(素)

見本と同じ hello-pasta では、いけないのでございますか。

クローディア(不安)

それは困りますの。このあと見本の hello-pasta を同じ SSP に入れますから、同じ名前では衝突してしまいますわ。

  • ゴーストの名前は、自分で決める
  • このガイドは、例の名前として my-ghost を使う。この先の章に出てくる my-ghost は、自分の決めた名前に読み替える
  • hello-pasta という名前は使わない。配布版の hello-pasta と同じ SSP に入れると、名前が衝突する
  • 作者の名前(craftman・craftmanw)も、配布版の値を写さずに自分のものにする
名前を書く場所例
ゴーストのフォルダの名前my-ghost
install.txt の namemy-ghost
install.txt の directorymy-ghost
ghost/master/descript.txt の namemy-ghost

決めた名前のフォルダを作り、その中に ghost/master/dic/ と shell/ のフォルダを作る。

install.txt を書く

クローディア(素)

まずは表札ですわ。install.txt に、ゴーストの名前と、住むフォルダの名前を書きますのよ。

ゴーストのフォルダの直下に install.txt を作り、次の内容を UTF-8 で保存する。

charset,UTF-8
type,ghost
name,my-ghost
directory,my-ghost
accept,
  • name — ゴーストの名前。my-ghost を自分の決めた名前に置き換える
  • directory — インストール先のフォルダの名前。ゴーストのフォルダの名前と同じにする
  • ほかの行は、そのまま写す

descript.txt を書く

クローディア(したり顔)

次は名簿ですわ。ゴーストの名前と作者の名前、それから頭脳に pasta.dll を使うことを、descript.txt に書きますの。

ghost/master/descript.txt を作り、次の内容を UTF-8 で保存する。

charset,UTF-8
type,ghost
name,my-ghost
sakura.name,女の子
kero.name,男の子
craftman,your-name
craftmanw,あなたの名前
shiori,pasta.dll
  • name — ゴーストの名前。my-ghost を自分の決めた名前に置き換える
  • craftman・craftmanw — 作者の名前。your-name・あなたの名前 を自分のものに置き換える
  • sakura.name・kero.name — 2 人のキャラクターの表示名である
  • 辞書の中で呼ぶアクター名は、表示名ではなく pasta.toml の [actor] で決まる。表示名を変えても、辞書の書き方には影響しない
  • shiori,pasta.dll — ゴーストの頭脳(SHIORI)として pasta.dll を使うという宣言。この行は変えない
アンソニー(素)

sakura.name の 女の子 が、辞書の中で呼ぶ名前になるのでございますね。

クローディア(冷笑)

惜しいですわね。それは表示名ですの。辞書の中で呼ぶ名前は、次に書く pasta.toml が決めますのよ。

pasta.toml を書く

クローディア(素)

最後に書くのは pasta.toml ですわ。pasta の暮らし方を決める設定ですけれど、起動に欠かせないのは [actor] だけですのよ。

ghost/master/pasta.toml を作り、次の内容を UTF-8 で保存する。

[actor."女の子"]
spot = 0

[actor."男の子"]
spot = 1
  • 起動に必須なのは [actor] だけである。ほかのセクションは省略でき、省略すると既定値が使われる
  • pasta.toml のファイルそのものは必須である。無いと、ゴーストの読み込みは失敗する
  • [actor."女の子"] の 女の子 がアクター名である。辞書の中では、この名前でアクターを呼ぶ
  • アクター名は 女の子・男の子 のままにする。この先の章の辞書が、この名前で書かれている
  • spot — そのアクターの台詞を出すバルーン(吹き出し)を決める。0 がメイン(sakura 側)、1 がサブ(kero 側)である
  • spot には既定値が無い。アクターごとに必ず書く
  • 全セクション・全キーの説明は、pasta.toml リファレンス にある
クローディア(にっこり)

むずかしく考えなくてよろしいのよ。spot は、その子の台詞をどちらの吹き出しに出すかの番号ですわ。0 がメインの側、1 がサブの側ですの。

hello-pasta から写す

クローディア(素)

残りの 3 つは、書くものではなく写すものですわ。完成した見本の hello-pasta を SSP にお招きして、そこから拝借いたしますの。

  1. hello-pasta.nar(最新版)をダウンロードする。
  2. hello-pasta.nar を SSP のウィンドウへドロップして、SSP に入れる。
  3. SSP をインストールしたフォルダの中の ghost/hello-pasta/ を開く。
  4. 次の表の 3 つを、自分のゴーストの同じ場所へ写す。
写すもの(ghost/hello-pasta/ の中)写す先(自分のゴーストのフォルダの中)
ghost/master/pasta.dllghost/master/pasta.dll
ghost/master/THIRD_PARTY_LICENSES.txtghost/master/THIRD_PARTY_LICENSES.txt
shell/master/(フォルダごと)shell/master/
  • THIRD_PARTY_LICENSES.txt は、pasta.dll が含むソフトウェアのライセンス表示である。pasta.dll と同じ場所に置き、ゴーストを配布するときも一緒に配る
  • シェル(shell/master/)は、hello-pasta のものをそのまま使う。中のファイルには手を入れない
  • scripts/ は写さない。自分のゴーストに scripts/ を作る必要もない(自分で Lua スクリプトを書くときに使う場所である。前提環境と準備)
  • SSP に入れた hello-pasta は、完成版の見本としてそのまま残す
アンソニー(素)

お嬢様、ライセンスの文書まで写すのでございますか。

クローディア(目閉じ)

ええ、大切な礼儀ですわ。pasta.dll は、多くのソフトウェアの力を借りていますの。その表示は、いつも pasta.dll の隣に置くものですのよ。

シェルの中身

クローディア(素)

写したシェルの中を、ちょっとのぞいておきましょう。会話の辞書とは別の世界ですけれど、何が入っているかを知っておくと安心ですわ。

ファイル役割
descript.txtシェルの定義(名前・作者・吹き出しの位置など)
surfaces.txtサーフェス番号と画像の対応
surface0.png〜surface8.png女の子の立ち絵(表情 9 種)
surface10.png〜surface18.png男の子の立ち絵(表情 9 種)
女の子の立ち絵(surface0.png・笑顔)男の子の立ち絵(surface10.png・笑顔)
赤いエプロンドレスの女の子が、両腕を下ろして笑っている立ち絵白いコック服の男の子が、両腕を下ろして笑っている立ち絵
  • サーフェス — シェルが持つ、表情ごとの絵。番号で指す
  • 辞書とシェルの接点は、サーフェス番号だけである。番号に表情の名前を付けるのは、3 段目:表情を変えたい で行う
  • pasta.dll は、シェルのファイルを読まない。絵を出すのは SSP である
  • 吹き出し(バルーン)は、hello-pasta に入っていない。SSP で選ばれているバルーンが使われる
  • このガイドは、シェルを作り替えない。自分の絵にしたくなったら、同じ番号の画像を差し替えるところから始められる
  • シェルのファイルの書き方は、UKADOC の シェルの descript.txt と surfaces.txt にある
  • 絵の差し替え・表情の追加・当たり判定・吹き出しの位置は、シェルを自分の絵にする にまとめてある
アンソニー(素)

お嬢様、絵を描けない者は、ここで行き止まりでございましょうか。

クローディア(にっこり)

いいえ、見本の絵をそのまま借りて進めばよろしいの。絵は、あとからいくらでも着せ替えられますわ。

SSP の ghost/ に置く

クローディア(にっこり)

一式がそろいましたわね。では、あなたのゴーストを SSP のおうちへ運び入れましょう。

自分のゴーストのフォルダを、フォルダごと、SSP をインストールしたフォルダの中の ghost/ の下へ置く。

SSP をインストールしたフォルダ/
└── ghost/
    ├── hello-pasta/      写すときに入れた見本
    └── my-ghost/         自分のゴースト(自分の決めた名前)
  • 置いたあとの ghost/ の下には、hello-pasta/ と自分のゴーストのフォルダが並ぶ
  • 辞書がまだ 1 枚も無いので、この章では起動しない
  • 最初の起動は、次の章 1 段目:しゃべらせたい で、最初の辞書を 1 枚足してから行う
アンソニー(素)

お嬢様、せっかく運び入れたのですから、すぐに起動してみてはいかがでございましょう。

クローディア(したり顔)

まだですわ。辞書が 1 枚も無いうちは、あの子もひとことも話せませんの。最初の起動は、最初のひとことと一緒にいたしますのよ。


クローディア(目閉じ)

器はできあがりましたわね。まだ姿も声もありませんけれど、もうあなたのゴーストですのよ。

アンソニー(素)

次の章で、いよいよ最初のひとことでございますね。

クローディア(したり顔)

ふふん、お楽しみはこれからですわ。あの子の産声を、聞きに参りましょう。